人と地域を愛する、心ゆたかな人材を育成

幼児教育学科

教育目標

本学科では、幼稚園教諭と保育士を養成しています。次代を担う子どもたちを教え育む幼稚園教諭も、福祉の最前線で家族を支え弱者とともに歩む保育士も、人とかかわることがその仕事の中心になります。

専門家としての知識や技術はもちろんですが、人間的な温かさ、深さ、強さがあってこそ、よい仕事ができるのです。ですから、免許や資格が取れるというのは、表面的な目標でしかありません。学生がそれらの仕事にふさわしい人間的な成長をとげ、社会に出てからも学び続ける意欲を持つことこそが、本学科の教育課程に込められた願いなのです。

本学科では、次の3つのことを大切にしながら教育を進めていきたいと考えています。

  1. 適切に自己を表現しながら、他者の自己表現にも共感できるような感性を研ぎ澄ますこと。
  2. 視野を広め、他者の幸福のために力を尽くす情熱と知性を高めること。
  3. 適性と能力に応じて、幼児教育や福祉の基本的な知識や技術を身につけること。
 

1 と 2 のために、少人数の学生同士や教員との人間的な触れ合いができる演習科目を開設し、また、人を理解し、社会に目を向け、自然に親しむための幅広い学びを、一般教育科目で提供しています。専門科目のほとんどは 3 に関係が深いものです。

幼稚園教諭や保育士をめざす人は、それだけで既に、本学の建学の理念「愛と奉仕」と同じ方向を向いていると言えます。その素質を、さらに磨き上げることができるよう、願っています。

学びのポイント

  • point1「幼稚園教諭 2種免許」と「保育士資格」を取得できます

幼稚園での「預かり保育」の実施や、幼稚園と保育園(法令上は保育所)の機能を統合する「幼保一体化」が進められようとしているなかで、幼稚園教諭と保育士のふたつの資格をもつことは、大きな強みになります。

  • point2近隣の幼稚園や保育園で、たくさんの保育現場を体験

附属幼稚園はもちろん、近隣の3カ所の幼稚園や保育園への見学をくりかえし実施。入学後の早い段階から、保育現場を経験し、子どもたちとふれあうことで、実践力を養います。

  • point3附属幼稚園との連携により、保育ボランティアにも参加

本学科の学生は、隣接する附属幼稚園との保育ボランティアにいつでも参加できます。子どもたちと接する機会を数多く用意することで、幼児教育のプロとしての実力が自然と育まれます。

科目について

一般教育科目、専門教育科目、資格専門科目のより詳しい情報(授業内容、授業形態、担当教員等)については、「シラバス(授業科目の授業計画や大要)」のページをご参照下さい。

主な専門教育科目

科目名 単位 概略
健康論 1 健康の意義を知り、幼児の心身の発達と、発達段階に応じた健康指導の基本を習得します。
人間関係論 1 相互に理解しあえる良好な人間関係について事例検討やグループワークを通して学びます。 保育者は、子ども集団の豊かな人間関係を育むと共に、 保護者及び職員間、地域との良好な連携によって子どもの成長が守られることを学びます。
環境論 1 幼児教育における「環境」の意味を理解し、望ましい「環境」づくりの重要性を学びます。
言語論 1 すぐれた指導の基本となる、わかりやすく伝えることができる言語能力を養成します。
音楽表現法 1 音楽理論の基礎を理解し、斉唱・合唱などの幼児教育に必要な音楽表現力を習得します。
芸術表現 1 様々な素材、芸術表現について学び自身の表現の巾を広げる、幼児の興味を引く表現について考える。
造形表現指導法
(環境・表現)
1 幼稚園教育要領及び保育所保育指針に示された表現、環境のねらい及び内容を理解し、 指導案作成や製作遊びの技能を習得します。
音楽Ⅰ 1 ピアノ演奏技術の体得と向上を図り、幼児教育に必要な音楽的感覚と基礎技能を学びます。
音楽Ⅱ 1
音楽Ⅲ 1
音楽Ⅳ 1
保育方法論 2 保育の技術的な側面を習得するとともに、基本的な子どもたちへの接し方を学びます。
子育て支援 1 保護者支援の基本と方法、現状を理解し、今後の課題について考えます。
実習内容研究Ⅰ 1 少人数グループで近隣複数の幼稚園・保育園を訪問し、実習前の現場経験を積みます。
レクレーション
実技
1 参加者が気持ちよく楽しめるレクレーション支援のあり方を、実技中心に習得します。
子どもの
食と栄養
2 発達段階ごとの栄養や食生活上の注意点を学び、保育者に必要な知識、技術を習得します。
保育・教職
実践演習
2 保護者対応や、チームティーチングを意識した保育現場でのグループによる設定保育の実践など、 現場を想定した実習後の総まとめを行います。
子どもの保健 2 心身の健康と発達、各種機能の発達、小児保健の必要性について学びます。 小児の成長にともなう事故や病気とそれらへの対応、望ましい保育環境と安全対策について学びます。
子どもの
健康と安全
1
保育原理 2 乳幼児期は人生の中で最も急成長する大事な時期、 子どもは集団の中で互いに学び合い成長する。 その手助けが保育者の役割り。保育者の具体的な保育技術や心構えを、 保育を切り開いた世界の歴史から学ぶともに、実習での体験を通して理解します。
子ども家庭
支援論
2 現代の子育て家庭が抱える様々な不安やストレスの背景となる要因や問題点を理解し、その改善や支援を学びます。保育者は、保護者及び地域の子育て家庭の支援も担う意義について学びます。
在宅保育 2 子育て支援の意味やベビーシッターサービスの内容を学習し、生命の大切さを学びます。
身体表現指導法 1 幼児の身体表現力を高めるリズム遊びや運動遊びについて、実技を通して技能を身に付け、指導法を学びます。
幼児体育指導法
(健康・人間関係)
1 成長・発育段階にあわせた遊びや運動遊びを学び、適切な指導をおこなえる技能を高めます。
特別支援教育Ⅰ 1 障がい者(児)および特別な配慮を必要とする人の保育・療育・教育に関する理解を深め、 実践的に対応できる技能を身につけます。
特別支援教育Ⅱ 1
保育内容研究Ⅰ 1 言葉遊び、絵本、エプロンシアター、音楽と身体、造形表現を演習形式で学びます。
保育内容研究Ⅱ 1
保育者論 2 保育や幼児教育の専門職として、子どもを導く保育者(幼稚園教諭・保育士)の使命や心構えを身につけます。
健康論 1 健康の意義を知り、幼児の心身の発達と、発達段階に応じた健康指導の基本を習得します。
児童文学・
文化研究
2 保育・幼児教育において大切な代表的文学・文化にふれ、その役割について理解を深め、 保育現場で活用する方法を学びます。
幼児理解と
教育相談
2 幼児期の発達の状況に即しつつ、個々の心理的特質や教育的課題を捉え、 支援するための必要なカウンセリングマインドなど、教育相談の基礎的知識について事例を通して学びます。
社会福祉 2 時代とともに変化する社会福祉の理念や制度、援助のあり方、問題点などを学習します。
心身の発達・
学習過程Ⅰ
2 子どもの発達と心理的特性について学び、子どもの発達を支援するための保育者のかかわりについて考えます。
心身の発達・
学習過程Ⅱ
1 発達と保育のつながり、発達援助への基本的な考え方、、子育て支援、保育カウンセリングの基礎について学びます。
子どもの
家庭支援の心理学
2 乳幼児期の発達と経験の重要性、子どもの精神保健、家庭の意義と機能、子育て家庭を取り巻く社会状況について学びます。
教育原理 2 幼児教育の理念や思想を理解し、複雑化する社会のなかで教育を考える基礎を習得します。
教育史 2 体罰や赤ちゃんポストなど、実際に起こった史実から現在の保育・教育を考えます。
地域福祉 2 地域福祉の現状と課題、展望を考察し、これからの保育者に必要な知識や能力を学びます。
保育内容指導法 1 楽しい保育実践を探し、そこに含まれる5領域および「10の姿」を考えながら、 イベントで行う保育のための指導案を作成し、実践を試みます。

主な免許・資格科目

科目名 単位 概略
教育実習 4 幼稚園教諭免許取得の条件を得るために、幼稚園で4週間の実習に臨みます。
保育実習Ⅰ 2 保育所や各種児童福祉施設での保育を体験し、保育活動の原則、技術を身につけます。
保育実習Ⅱ 2
保育実習Ⅲ 2
保育実習Ⅳ 2

取得を目指す主な資格・免許

幼稚園教諭 2種免許
(国家資格)
幼稚園の先生となるために必須の免許です。子どもの理解、教育内容の理解、教育の方法や技術など、所定のカリキュラム履修で得られます。
保育士資格
(国家資格)
保育所、児童養護施設、児童館など、児童福祉の仕事をする際に求められる資格。最近は子育て支援の専門家としても期待されています。
社会福祉主事任用資格
(国家資格)
基本的には、公務員になった場合に関連職につくための任用資格です。
民間の福祉施設でも、採用基準のひとつとして重視されるようになっています。
認定ベビーシッター資格 在宅保育サービスをおこなうベビーシッターとして一定の能力があることを示す資格です。全国保育サービス協会(旧 全国ベビーシッター協会)が認定します。
レクリエーション
インストラクター
スポーツやゲーム、芸術・文化・学習活動などでのコミュニケーションを促す指導者のための資格です。幼児教育や福祉の仕事に役立ちます。
スポーツ・
レクリエーション
指導者
スポーツを利用したレクリエーションを通して、だれもがスポーツ・レクリエーションを継続的に楽しめる場を クリエイトする指導者のための資格です。幼児や児童等の教育現場や福祉の現場で役立ちます。

職業紹介

記事 動画
幼稚園教諭になるには 幼稚園教諭
保育士になるには 保育士

時間割

幼稚園教諭、保育士、認定ベビーシッター資格、レクリエーション・インストラクター資格、スポーツ・レクリエーション指導者を取得するための時間割例

幼児教育学科 1年

1時限
(09:00~10:30)
レクレーション
実技
保育者論 子どもの保育Ⅰ 乳児保育Ⅰ 実習内容
研究Ⅰ
児童文学・文化研究
2時限
(10:40~12:10)
言語論 音楽Ⅰ 教育心理学 実習内容
研究Ⅰ
児童文学・文化研究
3時限
(12:50~14:20)
法学 歴史学 造形表現法 保育原理 教育保育
実習指導
4時限
(14:30~16:00)
社会福祉 音楽表現法 全学共通
時間
社会的養護 心理学
5時限
(16:10~17:40)
幼児体育Ⅰ 英語Ⅰ 教育原理

幼児教育学科 2年

1時限
(09:00~10:30)
文学 こどもの保健Ⅲ こどもの食と栄養 健康論 障害児保育Ⅰ
2時限
(10:40~12:10)
図画工作Ⅰ 音楽Ⅲ 障害児保育Ⅰ
3時限
(12:50~14:20)
実習内容
研究Ⅱ
相談援助 教育相談論
4時限
(14:30~16:00)
保育内容
研究Ⅱ
全学共通
時間
特別演習
Ⅰ・Ⅱ
5時限
(16:10~17:40)
経済学 自然科学概論 特別演習
Ⅰ・Ⅱ