「教育者・保護者の声」

『地味な幼稚園 』 帯広大谷短期大学  滝澤 真毅

仕事柄、あちらこちらの幼稚園におじゃまする機会があります。
私は、いろいろな幼稚園と見比べてみて、ふぞく幼稚園は「地味な幼稚園」だな、と感じています。
子どもの数は少し少なめ。一部で流行している縦割り保育とか、環境保育とか、英語や体操教室みたいなものもほとんどなし。
イベントに出かけていって歌ったり踊ったりするようなこともまず縁がありません。 ふぞく幼稚園の特別メニューといえば、スケート保育くらいでしょうか。

もちろん、ふぞく幼稚園にも運動会やお遊戯会はあります。
でも、先生方は行事を売り物にするのではなく、子どもたちの日々の生活をどんなふうに充実させるかを一番大切に考えているようです。
そういう意味で、この「地味さ」には価値があると思っています。

卒園児の母より

上の子の幼稚園時代も含めると、ふぞく幼稚園が3ヵ所目の幼稚園です。
ふぞく幼稚園がいいなと思うところは、『みんなを一律に○○させよう!』ではなくて、『できる子もできない子も、やりたい子もやりたくない子もいていいんだよ。』というところです。 そして、必要な部分は先生がきちんと手助けをしてくれて、とてもあたたかく成長を見守ってくれていると感じます。
ふぞく幼稚園に来た当初は、なかなか自分からやろうとしない我が子に、もっと強引にやらせてくれてもいいのに・・・。 と思っていましたが、先生方の見守りや声掛けのおかげで、自分から自信を持っていろんなことを楽しむことができるようになりました。

園舎は新しくはないですが、とてもきれいに掃除されていて、靴下や内履きがほとんど汚れません。

クラスでお休みしたお友達が、なぜお休みしたのかを子ども達がちゃんとわかっていることに感心させられました。
母親教室があって、これは本当に参加してよかったと思っています。 悩みながら育児している母親にとって、とても勇気づけられるし、勉強になるし、癒されます! 育児にとても悩んでいた上の子の時にこのお話を聞けていたら、どんなに救われただろうと思っています。

若い先生方も多いですが、本当に一生懸命、誠実にしてくださっているのを感じます。
男の先生が多いので、体をつかって思い切り遊べる。抱っこしてもらったり、子どもにも安心感があると思います。 親としても、万が一不審者などが来たときのことを考えると、とても心強いです。

役員の仕事に対しても、幼稚園側が手助けしてくれているので、役員はそれなりに大変な仕事ですが、
負担がかなり軽減されています。そのような中気になるのは、預かり保育の料金がもう少しだけ安いとうれしいです。

卒園児の父より
私は転勤族で、妻と子供はその度に親しくなった友人と離れなくてはならない。 そんなつらい日々の中、新たな幼稚園を探すことが課題となった。
本文は、インターネット等で幼稚園を探し続けた私達が、これから幼稚園を探す方への「縁(よすが)」となればと思い筆を執ったものである。
なお、私は教育者ではなく、そのような教育を僅かでも受けたことはないので素人の感想であることを申し述べておく。
附属幼稚園の良いところは、
  1. 子供を第一に考えている
  2. 父母の参加を積極的に進めている
  3. 先生達が一生懸命である
  1. 子供を第一に考えている
    子供を第一というのは、当たり前のようだが、そうではない。教育という看板があれば、何をしても良いからだ。 風邪気味であっても靴下を脱がせ、乾布摩擦する幼稚園もあれば、1日の殆どお祈りしている幼稚園もある。 そのいずれの幼稚園も、教育や方針という言い分があり、子供のことを考えていると言うだろう。
    これら「教育」の結果は、数十年後にしか分からない、素晴らしい免罪符となる。
    附属幼稚園は、失敗を推奨?する幼稚園だ。もちろん、失敗をそのままにはしない。 なぜ失敗したのか、どうすればよかったのか、失敗しなくなるのかを考えさせる。子供は遊びから色々なことを覚えるが、その最たるものは「失敗」だと考える。 うちの息子は、この1年で多くの失敗をし、多くの経験や人間関係を得たと思う。 失敗を許容する幼稚園というのは、実は非常に少ない。

  2. 父母の参加を積極的に進めている
    例えば、附属幼稚園では、「父さんズ」という集まりを作り、活動をお願いしている。 「父さんズ」では、幼稚園外壁のペンキ塗りをした後、園庭での焼き肉大会を行う。 父親は、日頃先生との交流を持つ機会が少なく、ましてや他の園児の父親とは疎遠であるが、このようなイベントにより幼稚園への愛着が増した上、運動会など通常イベントでの参加・手伝いがスムーズになったと考える。 特に転入者である私達家族には、有り難いイベントであった。

  3. 先生達が一生懸命である
    これも「当たり前」と考える方は多いだろう。ただし、自分の仕事に対し一生懸命なのか、子供達に対し一生懸命なのか。附属幼稚園の先生達が後者であることは、いわずもがなである。
これら3つの良いところは、父母にとって一番知りたいが、各幼稚園のホームページを見比べても分かりづらい所であると考えたため、長くなったが説明した。
3つの幼稚園を渡り歩いて来た私・妻そして息子。 3人が3人とも「附属幼稚園にしてよかった」「もう少し附属幼稚園に行きたい」と話合っている。 「附属」幼稚園だからといって、何か特別なことは何もない。 ごく当たり前に、たくさん遊ばせてもらえる、本当によい幼稚園である。

附属幼稚園のちょっとここが残念
  • 預かり保育が高い
だが、これが安かったら・・・果たして、息子は家に帰ってくれただろうか。
あと、園長のお話は素敵すぎるので、実際に養育しているお母さんは、話を8割程度で聞くように。もちろん、園長には内緒である。
卒園児の母より

ふぞく幼稚園に入園して、本当に楽しい園生活を送れたと思っています。
どの園が良い、どの園が悪いといった感想ではなく、転勤等の関係上色々な幼稚園を知ったことで率直に感じたことを述べさせて頂きます。

  • 遊びに対しては、「遊びを応援する」というキャッチコピー通り、活発な子も満足するくらい体を使って遊んでくれます。また、たくさん園外保育に連れていってくれます。
    そのような中、あえて述べると、活動の中で子ども達が考える、頭をつかう場面がもう少しあると良いのではと思いました。
    (勿論勉強をするということではなく、話し合ったり、意見を出し合ったりするという意味です。)
  • 製作遊びに対しては、絵の描き方を指導しないので、子どもらしい絵で良いと思います。ただ、絵・折り紙の回数が若干少ないようにも思いました。
    普段から自由遊びでもたっぷり体を使って遊んでいるので、「動」だけでなく、自分のイメージをのびのび表現したり、更に工夫して楽しんだりと頭や指先を使った「静」の活動も取り入れるとよりバランスが良くなると感じました。
  • 行事については、行事数は十分で、内容は年長組に物足りなさを感じた時もあったが、全体的には丁度良い感じを受けました。
  • 預かり保育では、通常の利用の場合は値段が高いので、利用しづらいですが、学校関係の際に無料で預かって下さるのはありがたいです。
  • 先生達については、子ども達と真剣に向き合い、一生懸命遊んでくれる姿勢が本当に良いです。また、周りの親達の意見をしっかり聞き、取り入れようとする姿勢も素晴らしいと思いました。特に父親同士の交流が出来る「父さんズ」の存在はとても良いと感じました。
卒園児の母より

ふぞく幼稚園で本当に良かったと感謝の気持ちでいっぱいです。
上の子の幼稚園時代も含めると、ふぞく幼稚園以外の幼稚園もいくつか知っています。 その経験から、私が感じたことを述べさせて頂きます。

  • 全ての先生方が、全ての園児の名前を覚えているってことが素敵
    他のクラスの先生方も、他のクラスの園児と自然に関わって保育をしているのが素晴らしいと感じました。 マンモス幼稚園では、園長も主任も全園児のことは残念ながら把握しきれておらず、大人しい子、問題を起こさない子は大人数の中で埋没しているのを感じたからです。
  • 給食の日もあり、手作り弁当の日もあって素敵
    子どもはやはり食べ物の好き嫌いがあります。愛情たっぷりの嫌いなものが入っていない手作り弁当は、子ども達にとってやはり嬉しいはずです。
    でも、偏ってしまうのも事実で、いつもと味付けの違う物を食べることや苦手なものを食べてみようと思うことも大切だと思っています。
  • 遊びを応援するという方針が素敵
    「自由」と「放任」は違います。ふぞく幼稚園は決して放任していないです。「体を使った遊び」が出来るように先生方が誘ってくれます。木登りや高いところからジャンプさせてくれます。長繩や短い縄も空き部屋を使って積極的にさせてくれます。他の幼稚園では、「危ないから」と言って禁止でした。
  • 体験重視で園外保育が多いのも素敵
    子どもの頃の体験はとても印象的で、意外にも大人になっても覚えていることが多いのです。色々な公園へ、徒歩や園バスで連れていってもらいありがたかったです。 更に、ノロッコ号乗車・阿寒町の芋掘り・NHK訪問・スケート・そり体験等色々な体験もとても良かったと思います。
    先生方が下見したり、その為の準備もして下さっているのには頭が下がります。
  • 女の先生・男の先生・若い先生・子育て中の先生と色々な先生がいる
    「子育ては女の仕事」という世の中の風潮に困っているので、男性保育士の存在には本当にありがたく思っています。また、短大から「お兄さん・お姉さん」が来て一緒に遊んでくれるのも良い所です。ベテランの先生と若い先生ともにいることも良いバランスだと思っています。
  • バザーがあるが、園が全面的に協力していている
    世の中、「面倒くさいこと」が敬遠がられて、バザーを行わない幼稚園が増えている中、ふぞく幼稚園は、日程的にも、内容も、幼稚園が全面的に協力しながら進めていてとても良いです。
そのような良い面も感じつつも、気になる面も少しありました。
そのうちの1つが、散歩や園外保育の際に、甘い食べ物や飲み物を与えすぎているということです。 子ども達が喜ぶからといって「園外保育の際の更なるお楽しみ」ということで飴やジュースを与えすぎるのはどうかと思いました。 おやつとの関連でもあるのですが、「歯の大切さ」を考えると、過去の経験や反省から食後は、うがいのみになったと聞きましたが、歯磨きはしっかり行うべきではないかと思いました。

後、預かり保育の料金が高いのが気になります。せめて5時まで低額料金にしてもらえたらと思いました。

ふぞく幼稚園で過ごした日々は、我が子にとってとても感動的な日々で、心に残っているのではないかと思います。